ポタラ・カレッジ齋藤保高の個人サイトです。チベット仏教の伝統教学について、質の高い情報を提供します。

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8月21日(火) 初秋の特別講習

9月の祝日に、東京センターで初秋の特別講習を2つ実施します。
詳しくは、こちらのページを御覧ください。

1.顕教と密教
 9月17日(月・祝) 齋藤保高 担当
 宗祖ツォンカパ大師の「菩提道次第(ラムリム)」や「真言道次第(ガクリム)」、及び般若学に基づく五道十地の修道論(サラム)などに沿って、顕教と密教の関係性を考察します。このテーマについて正しい認識を持つことは、灌頂を受けて密教の修行を実践するために欠かせません。

2.『二十一尊ターラー礼賛経』の解説
 9月24日(月・祝) ガワン・ウースン師担当
 緑ターラーを主尊とする『二十一尊ターラー礼賛経』の解説を実施します。これは、日本仏教で喩えるなら「観音経」のように、チベット仏教で宗派を問わず親しまれている聖典です。

7月25日(水) リン・リンポチェの御法話を聴聞して

早くも半月ほど経ってしまいましたが、7月9日にポタラ・カレッジ東京センターで行なわれたリン・リンポチェ七世猊下の結縁御法話「ラムリム概要」を拝聴して感じた点を、少しばかり書いてみます。

内容全般として、非常に実践的な立場からまとめたお話だったと思います。
まず、「ラムツォ・ナムスム」の三要訣と「ラムリム」の三士の関係について、「出離は下士と中士、発心と正見は上士」とおっしゃっていましたね。これを聴聞なさった方、ちょっと驚きませんでしたか?
普通に考えれば、出離は「中士と共通の道」の入口、発心は「上士の道の入口」、正見は中士と上士の両方に不可欠な見解ということになります。
では、なぜリンポチェは、敢えて普通と異なる言い方をなさったのでしょうか? たぶんヒントは、御法話の中で「下士と中士は心構え、実際の修行は上士として行なう」とおっしゃっていた点にあると思います。
これは、ツォンカパ大師御自身が、下士や中士の道について、「下士と共通の道」、「中士と共通の道」と表現なさっている、その御意図を汲んでおっしゃったことでしょう。
つまり、もし下士の修行だけに専念して道を窮めれば、天界に生まれたり、色界の禅定や無色界の三昧を得る結果となります。中士の修行だけに専念して道を窮めれば、声聞や縁覚の阿羅漢の境地を得る結果となります。
しかし、大乗仏教に有縁の修行者ならば、それらは目指すべき結果ではないので、なるべく速やかに菩提心を発して大乗(上士)の道へ入り、一切衆生のために仏陀の境地を目指すべきです。
けれども、大乗の道を進むにしても、その基礎固めとして、下士や中士の修行は欠かせません。だから、あくまで上士(或は、少なくとも上士を真剣に目指す修行者)として、「下士と共通の道」や「中士と共通の道」を実践するということになります。
上士の修行に於て、車の両輪のように必要不可欠なのが、福徳の資糧積集と智の資糧積集の二つです。この両者それぞれの中心となるのが、世俗菩提心と正見(空性了解)にほかなりません。それゆえ、リンポチェは、「発心と正見は上士」とお説きになったのでしょう。
出離は六道輪廻を厭う心ですが、そのうち三悪趣からの厭離を目指すのが下士、三善趣からの厭離も目指すのが中士となります。つまり下士は、部分的な出離、或は出離の前行とも位置づけられるため、「出離は下士と中士」とおっしゃったのでしょう。

次に、発菩提心の「自他の置き換え」について、自他の数の比較よりも、自己愛着の過失と利他心の利得を比較するという面を強調してお説きになったのは、とても素晴らしかったと思います。
自他の数の比較を安易に解釈すると、集団主義・全体主義的な低次元の理解へ陥る危険性があります。そういう全体主義的な話ではなく、過失と利得の比較も併せて総合的に考察と体験を深めてゆき、その結果あくまでも自分自身の心の持ち方として、自己愛着を断って利他心を育むことが肝要なのです。「自他の置き換え」が利根の行者向きの教誡とされる所以だと思います(「自他の置き換え」については、こちらの記事も御参照ください)。

御法話の最後に、「ラムリム」の道は、私たち自身が実際に修行してこそ意味があると強調なさったのも、大変素晴らしいまとめ方だと思います。
仏陀はまさしく我々のために修行すべき道を説き示してくださったわけですが、肝心の我々自身が仏陀の救いをあてにするばかりで実際に修行しなければ、ほとんど何も意味がないのは当然の道理でしょう。

全体として、時間配分が大変お上手で、下士までのお話に偏ってしまうようなこともなく、しかも定時にビタリと終了されたのは、とても秀逸だったですね。
逐次通訳方式で2時間という、極めて限られた時間の中で説かれたとは思えないほど、中身の濃い教えだったと思います。

なお、ポタラ・カレッジ公式サイトの特設ページにも、御法話のお写真等が掲載されていますので、併せて御覧になってください。こちらです。

7月20日(金) 夏季集中講座

ポタラ・カレッジ東京センターの定期講習は、8月9日(木)から22日(水)まで夏季休講となります。

休講期間中に、東京センターで夏季集中講座を2つ実施します。
詳しくは、こちらのページを御覧ください。

1.現観荘厳論の概観(第二分・第三分
 8月11日(土・祝)・12日(日) クンチョック・シタル師担当
 近世の碩学であるアク・シェーラプ・ギャツォ師による解説書に基づき、道智性を説く第二分と基智性を説く第三分を紐解きます。

2.倶舎論の概観 カルマの因果
 8月18日(土)・19日(日) ガワン・ウースン師担当
 主に第四品に準拠し、仏教徒としての日常生活にも関連する業の因果関係にスポットをあてます。今回は、在家修行者の一時的な戒律である八斎戒についても触れる予定。

7月13日(金) 初転法輪御縁日 法話と法要

チベット暦の6月4日(今年の場合、新暦7月16日)は、「チューコル・トゥーチェン」といい、お釈迦様が最初の説法をなさった日とされています。
ポタラ・カレッジ東京センターでは、当日7月16日(月・祝)午後1時30分からゲシェー・ソナム・ギャルツェン師の担当で初転法輪御縁日法話「タブケートゥクジェの解説」を実施します(こちらのページを御覧ください)。
その後引き続き、午後4時から初転法輪御縁日法要を厳修します(こちらのページを御覧ください)。
三連休中は強烈な暑さになるとの予報ですが、御無理のない範囲で御参加いただければと思います。

7月10日(火) 西日本豪雨災害のお見舞い

西日本をはじめとする記録的豪雨の被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。

被災地が広範にわたり、ポタラ・カレッジの会員・受講者の方々もいらっしゃるかもしれず、とても心配です。
事態の収束と、被害の早期回復を至心にお祈り致します。

6月29日(金) ザムリン・チサン厳修

昨日はチベット暦5月15日、この世界の護法善神たちにお香などを供養して祈願する「ザムリン・チサン」の日でした。これは屋外の大自然の中で行なう習慣のため、ポタラ・カレッジでも例年、埼玉県飯能市にある真言宗智山派清泰寺にお邪魔し、境内の裏山でザムリン・チサンの法要を実施しています。猛暑の予報に反して曇りがちで、暑くもなく雨も降らずという理想的な気象条件に恵まれました ^^ 

ザムリン・チサン 2018

お寺の御本堂の前に紅白の蓮があり、今回初めて、開花している姿を見ることができました。蓮の開花は4日間だけらしいので、花の本数が少ないと、なかなか巡り会えないですよね。それも今日ちょうど、一番綺麗に咲く開花2日めだったそうで、とてもラッキーでした! 早朝に咲いて日中には閉じてしまうのだけれど、きのうは曇り空で閉じるのが遅く、何とか間に合ったみたいです。境内には紫陽花など色々な花が咲き誇っていて、今年はちょうど見頃に訪れることができました。

開敷赤蓮華

参加された皆様、お疲れさまでした! 今年も、地元や近隣の方々が加わってくださり、とてもよかったと思います。
毎年お世話になっている住職御夫妻に、心より篤く御礼申し上げます。

6月28日(木) リン・リンポチェ結縁御法話

キャプジェ・ヨンズィン・リン・リンポチェ7世猊下が、7月9日(月)にポタラ・カレッジ東京センターへ御来臨なさり、「ラムリム概要」というテーマで結縁の御法話を授けくださることになりました。時間は、午後6時~8時の予定です。
リン・リンポチェ猊下は、ダライ・ラマ14世法王猊下の第一の恩師である先代リン・リンポチェ6世猊下の生まれ変わりとして、現代チベット仏教界で最も重要な転生活仏のお一人と位置づけられています。
ポタラ・カレッジでこれまで、キャプジェ・デンマ・ロチュー・リンポチェ猊下、第百世ガンデン座主ロサン・ニマ猊下、第百二世ガンデン座主リゾン・リンポチェ猊下、大阿闍梨チャンパ・リンポチェ師などゲルク派最長老の高僧たちが授けてくださった貴重な教えには、先代リン・リンポチェ猊下に由来する相伝が数多くあります。そして、現リン・リンポチェ猊下も、こうした高僧の方々から多くの伝授を受けていらっしゃいます。そのように法流の面でポタラ・カレッジと極めて近く、今後のチベット仏教界を背負って立つ新世代の指導者として最も重要視されているリン・リンポチェ7世猊下から、直接教えを受けて法縁を結ぶとても善い機会です。
詳くは、ポタラ・カレッジ公式サイトの特設ページを御覧ください。こちらです。参加希望者は、7月6日までにお申し込みください

6月20日(水) レルン・リンポチェ特別講演

ゲルク派の様々な法流を確実に継承してゆくための活動、ガンデン・パチュー・プチュー・プロジェクトを中心になって推進しているレルン・リンポチェ師をお招きし、ポタラ・カレッジ東京センターで特別講演を実施します。テーマは、「ゲルク派の法流継承について」。日時は、7月1日(日)午後5時30分~7時。
このプロジェクトでは、ゲルク派に伝わる様々な灌頂や口伝などの現状を調査し、関連する経軌を整理して出版したうえで、実践の生きた血脈が途絶えないようにするため、インドの亡命チベット人社会の僧院などを会場に、相伝保持者による伝授を企画・開催しています。今回の特別講演では、ゲルク派の法流の概要や保存・継承活動の現状などについて、紹介していただく予定です。
詳しくは、こちらのページを御覧ください。受講のお申し込みもできます。
※ 当日夕方の定期講習「前行道場 六加行法」は休講となります。それ以外の定期講習(秘密集会二流儀成就法、チベット語応用、瞑想教室 修習次第)は、全て普段どおり実施します。

6月18日(月) 大阪北部地震のお見舞い

大阪の地震の被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
余震や誘発地震など関連災害の沈静化と、被害の早期回復を至心に祈念致します。

関西には、ポタラ・カレッジの会員・受講者の方も多くいらっしゃり、とても心配です。これ以上被害が広がらず、事態が収束していくことを祈っております。

6月14日(木) 「五次第明灯」全篇の科文掲載

宗祖ツォンカパ大師の密教教学の最終結論と位置づけられる『五次第明灯』の科範を紹介するページ、未完成のまま長い間放置してしまいましたが、ようやく完成させました (汗)
こちらのページを御覧ください。
今回追加したのは、アールヤデーヴァ『行合集灯』に説かれている定寂身→定寂語→定寂心→幻身→光明→双運(双入)という六段階の行法を具体的に解説する、『五次第明灯』の核心部分です。

ちなみに、私が担当しているポタラ・カレッジ定期講習「五次第明灯」のコースでは、いま現在、定寂語の「6-2-3-2-2-3-3-4-1-2-6-1-1.胸の鼻端で真言の滴の調息を修習する」という箇所を学んでいます。「胸の鼻端」というのは、胸のチャクラの中心部のことです。

6月11日(月) ザムリン・チサンと法王御誕生日法要

1.ザムリン・チサン香供養
チベット暦の5月15日(今年の場合だと、新暦6月28日)は、「ザムリン・チサ ン」といい、この世界の護法善神にお香を供養する日です。当日の昼、チベットの伝統に則し、屋外の大自然の中で香供の法要を厳修します。
 日時:6月28日(木)午前11時~午後2時頃
 会場:真言宗智山派 清泰寺(埼玉県飯能市大字中居214)
 導師:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン
※ 当日の定期講習(仏教入門、ブッダパーリタ註)は、普段どおり実施します。

2.ダライ・ラマ法王御誕生日慶祝・御長寿祈願法要
7月6日(金)は、ダライ・ラマ十四世法王テンジン・ギャツォ猊下83歳の御誕生日です。
ポタラ・カレッジでは、法王の御誕生日をお祝いして御長寿を祈願するため、当日の午後7時45分から9時15分頃まで東京センターで法要を厳修します。この法要では、ゲシェー・ソナム・ギャルツェン師を導師に、「観音菩薩のグルヨーガ」や「ダライ・ラマ法王の長寿祈願」などを全員で読誦します。どなたでも御参加いただけますので、御都合がつけば是非いらっしゃってください(参加無料)。
◎ 『チベット密教瞑想入門』または「観音菩薩グルヨーガ」プリントをお持ちの方は、御持参ください。
※ 当日の定期講習「ラムリム」は、午後7時30分までの授業となります。

詳しい情報は、こちらのページを御覧ください。

5月17日(木) サカダワ

春からの定期講習開講や連休の集中講座など気ぜわしい日々が続き、あっと言う間に1箇月が過ぎてしまいました(汗)
そうこうしているうちに、もうサカダワですね。

「サカダワ」とはチベット暦4月のことで、お釈迦様に有縁の月とされ、功徳を積むのに大変よい機会と考えられています。今年の場合、新暦の5月16日から6月13日までがサカダワです。
サカダワの満月の日(チベット暦4月15日、今年の場合新暦5月29日)は、お釈迦様の誕生・成道・涅槃の御縁日とされています。
ポタラ・カレッジでは、その当日5月29日(火)午後7時45分から、ゲシェー・ソナム・ギャルツェン師が導師を勤めて「サカダワ法要」を厳修します。どなたでも御参加いただけます。御都合つけば、是非いらっしゃってください(事前の参加申し込み、予約等は必要ありません)。

4月17日(火) 連休の集中講座

ゴールデンウィーク期間中に、ポタラ・カレッジ東京センターで、2つの集中講座があります。
4月29日(日・祝)・30日(月・祝)の二日間は、クンチョック・シタル師の担当で「現観荘厳論の概観」。
5月3日(木・祝)~5日(土・祝)の三日間は、ゲシェー・ソナム・ギャルツェン師の担当で「チッタマニ・ターラーの究竟次第」。
詳しくは、こちらのページを御覧ください。

4月14日(土) 「凡俗の顕現と執着」という意味

昨日の記事は、専門用語の意味を理解していないと、誤解しやすいかもしれませんね。
そこで今日は、「凡俗の顕現」と「凡俗の執着」の意味について、少し説明したいと思います。
『秘密集会タントラ概論』では、前者を「凡庸なものとしての顕現」、後者を「凡庸なものとして捉える認識」と表現しています。こうした内容に初めて接する読者にとっては、『秘密集会タントラ概論』の言い方のほうが、分かりやすいと思います。
けれども私は、チベット語で単語や短文節になっている仏教用語を、助詞や動詞を積極的に交えて長めの文節に和訳することは、極力避けるようにしています。というのは、講義にしろ文章にしろ、複雑な論議を続けている中で、一まとまりのテクニカルタームを長めの文節で表現すると、修飾関係や単語のつながりを何通りにも解釈できる余地が生じてしまい、言わんとする内容が正確に伝わらないケースが時々あるからです。
だから私は、テクニカルタームは単なる名札だと割り切っています。名札に書かれた名前から、中身を正しく推測することは難しいかもしれないけれど、いずれにせよ中身の正しい意味は、よく学んで吟味しなければ理解できません。ならば、名札に書く名前は、簡潔で言いやすい方がよいと・・(笑)

さて昨日の記事では、密教独特の所断spang bya(断じるべきもの)として、「凡俗の顕現」と「凡俗の執着」という2つの専門用語が出て来ましたね。
そこで今日は、その2つの対治(断じる手段)として、さらに2つ専門用語を紹介したいと思います。「本尊の明確な顕現」と「本尊の慢」です。
それでは、この4つの専門用語の意味を、簡単に説明してみましょう。

凡俗の顕現 tha mal gyi snang baとは、凡夫の意識(第六識)の面に、自分自身が普通の凡夫として顕現し、周囲の状況が普通の輪廻世界として顕現することです。
凡俗の執着 tha mal gyi zhen paとは、凡夫の意識が、自分自身を普通の凡夫だと分別し、周囲の状況を普通の輪廻世界だと分別することです。ちなみに、ここでの「分別」とは、名称や概念と結び付けて認識することです。

こうしてみると、凡俗の顕現は、私のような凡夫にとっての現実にほかならず、凡俗の執着は、それを正しく捉えている認識だということになりますね(執着という表現に惑わされがちですが、これは貪欲のような煩悩ではなく、意識によって能動的に分別することを指す用語です)。
なので、顕密共通の一般論として、これらが所断と位置づけられることはありません。

ところが密教では、速疾に仏陀の一切知を得るための手段として、本尊瑜伽を実践します。本尊瑜伽とは、現実には凡夫である密教行者が、仏陀の在り方と行相を一致させて瞑想を修行することです。換言すれば、仏陀が御自身や周囲を御覧になっているときの見え方と一致するように、凡夫の瑜伽行者が敢えて意識して修習するということです。
この本尊瑜伽という面からすると、凡俗の顕現や凡俗の執着は、仏陀の在り方と行相が一致しないから、所断と位置づけられるわけです。
それで、どうやって断じるのかといえば、本尊瑜伽の中で「本尊の明確な顕現」を修習することにより、凡俗の顕現を遮断します。また、「本尊の慢」を修習することにより、凡俗の執着を遮断します。

本尊の明確な顕現 lha yi gsal snangとは、瑜伽行者の意識(第六識)の面に、自分自身が本尊として顕現し、周囲の状況が曼荼羅世界として顕現することです。眼識など五感の識ではなく、「第六識の面に」という点が重要です。
本尊の慢 lha yi nga rgyalとは、瑜伽行者の意識が、自分自身を本尊そのものとして自覚し、周囲の状況を曼荼羅世界そのものとして認識することです(慢という表現に惑わされがちですが、煩悩としての慢心ではなく、善い意味でのプライドを指す用語です)。

さてここで考えるべきは、ヤンチェン・ガロ師が『密教の地と道』で「凡俗の執着を煩悩障、凡俗の顕現を所知障・・」とおっしゃっている意図です。
顕密の大乗に共通する本当の意味での所断は、無明を始めとする煩悩障と、その薫習と位置づけられる所知障です。煩悩障の大もとたる無明は、習慣的に実体視する心です。一方、実体として心に顕現することは、その薫習なので所知障ということになります。
「凡俗の執着」は心で認識すること、「凡俗の顕現」は心に現われることだから、そうした関係性が「実体視する心」と「実体として心に顕現すること」の関係に似ているため、「凡俗の執着を煩悩障、凡俗の顕現を所知障」という話になったのかもしれません。

ここからはもう完全に推測の域なので、真面目に読まなくていいですが、そうすると『密教の地と道』の問題の箇所の真意は、「密教の場合、当面(生起次第や定寂身)の道に於ける所断の主たるものは、凡俗の顕現と凡俗の執着であり、この二者の関係性は、凡俗の執着が煩悩障、凡俗の顕現が所知障のようなものと言えるだろう。それはともかく、より上位の道で顕密の大乗に共通する所断を断じる在り方は、ギュメー寺の教科書のお考えでは、第四次第の義の光明によって一切の煩悩障を一度に断じるように、有学辺際の義の光明によっても一切の所知障を一度に断じるのである・・・」ということなのかもしれませんね。
私が昨日の記事の最後で、「お言葉が余計だった」と言わず「少し足りなかった」と言ったのは、こうした推測に基づいてのことだけれど、正しいかどうかは全然分かりません(笑)

4月13日(金) 密教の所断についての考察

前の記事で、『秘密集会タントラ概論』について書かせていただきましたが、今日はその中身について、少し専門的な話をしてみたいと思います。
同書の訳註の中でも、註46(p.209~)は、とても興味深いテーマです。私も、だいぶ前にポタラ・カレッジ定期講習でヤンチェン・ガロ『密教の地と道』の講読コースを担当したとき、この註に該当する箇所で「あれっ?」と思ったことがあります。
註46が付された本文は、『秘密集会タントラ概論』のp.205です。五道十地の考察の最終結論となる「道の二つの次第を本質の面から五道として設定する方法」という科範の、最初の方にあります。
該当箇所を、ここで話をしやすいように、原典から自分で訳してみましょう。

密教の場合、道の所断の主たるものは、凡俗の顕現と〔凡俗の〕執着の二者であり、そのうち凡俗の執着を煩悩障、凡俗の顕現を所知障と説いているので、それ〔ら〕を断じる在り方は、ギュメー〔寺〕の教科書のお考えでは、第四次第の義の光明によって一切の煩悩障を一度に断じるように、有学辺際の義の光明(金剛喩定)によっても一切の所知障を一度に断じるのである・・・

さてこれについて、註46では、凡俗の顕現を密教の所知障と位置づけることへの疑義から論を起こし、ダライ・ラマ法王の教導なども交えつつ、密教の中心課題と位置づけられる「凡俗の顕現と凡俗の執着を遮断すること」などについて、巾広い考察がなされています。それ自体は、『秘密集会タントラ概論』をじっくり読んでいただくとして、ここでは自分なりに感じたことをごく簡潔に書いてみましょう。
ツォンカパ大師は、『真言道広論(ガクリム・チェンモ)』第十四品で、「真言〔乗〕(密教)の所化と波羅蜜乗(顕教の大乗)の所化で、輪廻に束縛されている因に区別はなく、束縛させている主〔因〕たる我執も、〔その〕反対側となる無我(空性)を把握した門から消失するということでなければならない」とおっしゃっています(拙著『ツォンカパのチベット密教』pp.169-170参照)。
これは、よく考えれば当然のことでしょう。例えば、凡夫である私が現在輪廻に束縛されている原因は、無明(我執)を始めとする煩悩障です。そして、仮に全ての煩悩障を種子から断じたとしても、それだけではまだ仏陀の一切知を得られない原因は、煩悩の薫習と位置づけられる所知障です。そのような私が、灌頂を受けて凡夫の密教行者となったとたんに、輪廻に束縛されている原因が「凡俗の執着」、一切知を得られない原因が「凡俗の顕現」に変化する・・・などということはあり得ませんよね。ですから、顕教の大乗仏教と同様、密教に於ても、道の本当の所断(断じるべきもの)は、煩悩障と所知障でなければなりません。
では、顕教と密教とで何が異なるのかといえば、最終的に煩悩障と所知障を断じ尽くすまでのスピードです。御存じのとおり、これは密教の方が遙かに速いですね。だとすれば、密教独特の所断とされる「凡俗の顕現」と「凡俗の執着」を遮断することは、このスピードをもたらすための手段と位置づけなければいけません。
「グヒヤサマージャ(秘密集会)」聖者流の枠組みでいえば、主に生起次第と定寂身(究竟次第の最初)の段階で、「凡俗の顕現」と「凡俗の執着」の遮断を修行することになります。その主な目的は、仏陀の色身を速やかに得る原因を作ることです。さらに踏み込めば、色身の因となる幻身を成就するためだと言えるでしょう(なぜ色身なのかについては、こちらの記事も参照)。
つまり、生起次第や定寂身(究竟次第の第一次第の支分)で密教独特の所断たる「凡俗の顕現」と「凡俗の執着」を遮断し、その状態で究竟次第の第一次第(金剛念誦次第)と第二次第(心清浄次第)を修習した結果、第三次第(自加持次第)の幻身を成就することになります。そのうえで、第四次第(楽現等覚次第)の義の光明と第五次第(双運次第)の義の光明によって、本当の所断たる煩悩障と所知障を速疾に断じ、所知障を断じ尽くした刹那に仏陀の法身と色身が同時に成立する・・・という流れなのです。
無上瑜伽タントラに於ては、義の光明こそが、空性を直観的に覚る智慧にほかなりません。なので、「義の光明によって煩悩障などを断じる」というのは、上に引用したツォンカパ大師の「我執も、その反対側となる空性を把握した門から消失するということでなければならない」というお言葉と符合することになります。

そんなわけですから、『秘密集会タントラ概論』の註46にも同じ趣旨の記述があるように、『密教の地と道』のこの箇所に関しては、ヤンチェン・ガロ師のお言葉が少し足りなかったと考えるべきでしょう。

4月 7日(土) 『秘密集会タントラ概論』を拝読して

先般、平岡宏一先生の新著『秘密集会タントラ概論』(法蔵館)を御恵贈いただき、大体目をとおして拝読することができました。この御本の素晴らしいところは、ゲルク派の伝統教学に基づいて、原典の訳註が行なわれている点です。「グヒヤサマージャ(秘密集会)」に代表される無上瑜伽タントラの研究は、文献学的なアプローチのみでは、表面的な解釈や些末な論議に終わってしまうから、決して満足のゆく成果をもたらすことができません。それゆえ、近代仏教学の枠組みで著述された研究書や論文がいくら世に出ても、実際の修行に直接役だつ情報を得ることは、あまり期待できないのが実情です。しかしこの御本は、それらとは異なり、伝統教学に立脚しているからこそ、無上瑜伽タントラの修行者にとって有益な教えの数々を汲み取ることができるはずです。
この御本の原典は、ヤンチェン・ガロの『秘密集会聖者流と一致した密教の地と道』gsang 'dus 'phags lugs dang mthun pa'i sngags kyi sa lamです。ヤンチェン・ガロ師は、18~19世紀に活躍したゲルク派の学僧で、『基体の三身解説・明灯』(和訳は『ゲルク派版 チベット死者の書』平岡訳/学研に収録)の著者でもあります。『基体の三身解説』が、人間の自然な状態に於ける死・中有・生についての解説であるのに対し、『密教の地と道』は、死・中有・生と行相を一致させて修習する無上瑜伽タントラの道を説き明かす教えです。
無上瑜伽タントラの本格的な道は、生起次第と究竟次第の二段階として設定されます。『密教の地と道』では、まず生起次第について簡単に触れてから、究竟次第について比較的詳しく解説しています。「グヒヤサマージャ」聖者流の究竟次第は、アールヤデーヴァの『行合集灯』に基づくなら、定寂身・定寂語・定寂心・幻身・光明・双運という六段階になります。『密教の地と道』では、ある段階から次の段階への移行という視点を中心に、各段階の内容を順に説明してゆきます。それに続いて、「地と道」つまり五道と十地(及び十地より多い地の設定)の解説がありますが、重要なのは最後の「道の二つの次第を本質の面から五道として設定する方法」(『秘密集会タントラ概論』ではpp.204-207)という部分です。
こうした内容に関して、ゲルク派の僧侶たちが最初に学ぶテキストとして、ヤンチェン・ガロの『密教の地と道』は、ギュメー寺やギュトゥー寺の僧院教育課程に組み込まれています。

4月 5日(木) 公式サイトに定期講習の御案内掲載

ポタラ・カレッジ公式サイトに、春からの定期講習の御案内ページをアップしました。
こちらを御覧ください。

東京センターの定期講習は、4月21日(土)から始まります!

4月 2日(月) 定期講習案内書送付

ポタラ・カレッジ春からの定期講習の案内書・申込書を、会員・受講者の方々などへ昨日郵送致しました。
それ以外の方へも、御依頼があればお送りしますので、遠慮なくおっしゃってください。
インターネットの公式サイトにも、近日中に新しい定期講習のページをアップする予定です(4月5日の記事参照)。

昨日封入・発送に御尽力くださった会員ボランティアの皆様へ、心より随喜と感謝を捧げたいと思います。

3月29日(木) 4月の集中講座

定期講習の休講期間中、ポタラ・カレッジ東京センターで集中講座を2つ行ないます。

1.春季集中講座 ナーロー六法 Ⅶ最終回
 ゲルク派宗祖ツォンカパ大師の『甚深道ナーロー六法教導次第・三信具足』をダライ・ラマ十四世法王が伝授した際の講伝録をもとに、チャンダリー、幻身、中有、光明、ポワ、トンジュクという六種の秘訣について考察します。
 今回は、究竟次第次第のうち「中有」以降の解説を行ない、全て完結する予定です。これまで受講していなくても、資格を満たせば御参加いただけます。
 講師:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン
 日時:4月7日(土)・8日(日) 午後1時~6時
 受講資格:無上瑜伽タントラ大灌頂受法者限定。

2.春季集中講座 倶舎論の概観 カルマの因果 Ⅱ
 ダライ・ラマ一世による『倶舎論註』の共訳書を昨年上梓した講師が、仏教全般に通じる基礎学と位置づけられる『倶舎論』の教えを、平易に概観します。主に第四品に準拠し、仏教徒としての日常生活にも関連する業(カルマ)の因果関係にスポットをあてます。今回は、在家修行者の一時的な戒律である八斎戒についても触れます。これまで『倶舎論』を学んだことのない方でも理解できるよう、なるべく丁寧に説明します。
◎ 参考図書『全訳 ダライ・ラマ1世 倶舎論註“解脱道解明”』(現銀谷史明/ガワン・ウースン・ゴンタ共訳、起心書房)  
 日時:4月14日(土)・15日(日)午前11時~午後5時(途中1時間昼休み
 講師:ガワン・ウースン
 受講資格:どなたでも御参加いただけます。

詳しくは、こちらのページを御覧ください。受講申し込みもできます。

3月14日(水) 春からの新規開講コース

ポタラ・カレッジ東京センターの来期の定期講習は、4月21日(土)から始まります。
新規開講コースは、次のとおりです(他は、現行の内容で継続します)。

1.ロジョン「武器の輪」
土曜 午後6時45分~8時15分 ゲシェー・ソナム・ギャルツェン担当
ダルマラクシタのロジョン『武器の輪』を、実践的に解説します。この教えは、数あるロジョン(心の訓練)の中でも密教色の濃い内容で、勇猛な菩薩への道を目指すものです。

2. ツォンカパ「縁起賛」
土曜 午前11時~12時30分 クンチョック・シタル担当
宗祖ツォンカパ大師の中観思想が簡潔にまとめられた『縁起賛』を、ダライ・ラマ法王による講伝録などをもとに講読します。

3.ケートゥプ・ジェ「密教総説」
火曜 午後6時30分~8時 ガワン・ウースン担当
ツォンカパ大師の愛弟子であるケートゥプ大師がまとめた『密教総説』を読み解き、所作・行・瑜伽・無上瑜伽という四部タントラの全体像を概観します。
(※ これまで火曜日に行なっていた「阿毘達磨」のコースは、通信受講専用として継続します。)

4.ナーガールジュナ「菩提心釈」
通信受講専用コース ガワン・ウースン担当
ナーガールジュナ(龍樹)の『菩提心釈』を紐解き、世俗と勝義の菩提心について考察します。『菩提心釈』は、「グヒヤサマージャ(秘密集会)」根本タントラ第二分を解釈した教えとされています。

3月 6日(火) ナーランダ寺の十七大論師

3月21日(水・祝)にポタラ・カレッジ東京センターで、特別講習「ナーランダ寺の十七大論師」を行ないます。担当は、クンチョック・シタル師です。
チベット仏教の源流となるインド大乗仏教の伝統は、聖者ナーガールジュナ(龍樹)からアティーシャ大師に至るまで、主にナーランダ寺の法流に属する十七人の大論師たちによって確立されたものです。ダライ・ラマ法王は、教主釈尊とこれら十七大論師たちの功徳を称える祈願文をお造りになっています。今回の特別講習では、ダライ・ラマ法王の願文に沿って、十七大論師の偉業を概観します。詳しくは、こちらのページを御覧ください。

2月21日(水) 祈願大祭

チベット暦の1月15日(今年の場合、新暦の3月2日)は、お釈迦様が神変により諸魔を降した日とされ、この日を中心に祈願大祭(ムンラム・チェンモ)が挙行されます。ポタラ・カレッジでは、当日3月2日(金)の午後7時45分から「祈願大祭法要」を厳修します。詳しくは、こちらのページを御覧ください。

ところで、チベット本土に於けるムンラム・チェンモは、聖都ラサの古刹トゥルナン寺(チョカン寺)を主な会場として執り行なわれてきましたが、このチョカン寺の伽藍で先週末に火災が発生してしまいました。人的な被害は無く、また御本尊の釈迦牟尼仏(チョヲ・リンポチェ)も無事だと一応報じられていますけれど、詳細が不明でとても心配です。

2月16日(金) チベット暦正月

༄༄།། ནམ་ལོ་གསར་ལ་བཀྲིས་བདེ་ལེགས་ཞུ །།

本日は、チベット暦2145年の元旦です。
新年「ロサル」を迎え、チベットの人々が平和な生活を送れるよう、心からお祈り致します。

1月27日(土) 2月連休の特別講習(東京・大阪)

2月の連休に、ポタラ・カレッジ東京センターと大阪教室(應典院)で、特別講習を実施します。
2月11日(日・祝)は、東京センターで「倶舎論の概観 カルマの因果」。
2月12日(月・休)は、東京センターで「サラスヴァティーとザンバラの行法伝授」、大阪教室で「縁起賛の解説」があります。
詳細は、ポタラ・カレッジ公式サイトこちらのページを御覧ください。

1月 9日(火) 新春灌頂成満

白ザンバラ許可灌頂

1月6日(土)から8日(月・祝)まで三日間にわたり、新春特別行事として厳修したゲシェー・ソナム・ギャルツェン師による長寿灌頂・許可灌頂は、お蔭様で全て無事に成満しました。受者の皆様の御精進に、心より随喜致します。
今回のように、特定の御利益と結びつく所作タントラ系の法儀は、各々特徴ある支具や供物などが必要となり、普段にも増して準備が大変です。献身的に御奉仕くださった会員の方々へ、敬意とともに感謝を捧げたいと思います。

2018年1月1日(月・祝) 謹賀新年

ギュトゥー寺境内

今年は、ポタラ・カレッジ20周年ですね ☆
それに相応しい企画を、これから考えてゆきたいと思います。
といっても、何か派手なことや大袈裟なことをやりたいというわけではありません。
身の丈に合わない無理をするのではなく、ポタラ・カレッジらしい有意義なことを、仏道修行の道標となるような形でできればいいな・・・なんて思っています。
本年も是非、よろしくお願い致します!

2017年12月31日(日) ギュトゥー寺のレポート完結

年内完結を目指すと言っていた「ギュトゥー寺での密教学修 2017」の3ページめをアップしました。
こちらです。
大晦日の夜になってしまいましたが、何とか間に合いましたね(笑)

今年も本サイトを御覧いただき、本当に有難うございました。
どうか善いお年をお迎えください。

12月28日(木) 「法界賛の解説」年明け開講

ポタラ・カレッジの定期講習、1月上旬から、通信受講専用コースとして「龍樹 “法界賛” の解説」が新規開講します。担当は、ガワン・ウースン師です。
『法界賛』は、ナーガールジュナが中観派の立場から仏性を説いた教えです。詳しくは、こちらを御覧ください。

12月27日(水) すす払いと灌頂準備

26日で、ポタラ・カレッジの年内の活動は、全て無事に終了致しました。
昨日は、一年の汚れを除くすす払いと、新春行事の灌頂の準備に、会員の方々が御奉仕くださいました。本当に有り難いことで、心より随喜したいと思います。

12月12日(火) ギュトゥー寺のレポート2ページめ

2日の記事でお知らせしたとおり、本日は宗祖ツォンカパ大師の御縁日「ガンデン・ガチュー」です。
ポタラ・カレッジ東京センターでは、午後7時45分から法要を厳修しますので、御都合がつけば是非いらっしゃってください。

それに合わせてというわけではありませんが、書きかけの「ギュトゥー寺での密教学修 2017」の2ページめをアップしました。
こちらです。
今回は、仏教の内容が中心となっています。
次は、ギュトゥー寺滞在中に1日だけマクロードガンジ(法王仮宮殿などのある場所)へ行った話や、帰路に立ち寄ったデリーのチベット人街(マジュヌカティラ)などにも触れ、なんとか年内完結を目指したいと思います。

12月 6日(水) ポタラ・カレッジ年末年始の予定

12月23日(土・祝)・24日(日)の二日間、ゲシェー・ソナム・ギャルツェン師の担当で、年末特別講習「ナーロー六法 Ⅵ」を実施します。公式サイトこちらのページを御覧ください。

東京センターの定期講習は、12月23日(土・祝)から新年1月9日(火)まで、年末年始の休講となります。
例年1月3日に行なっていた「初詣・新年法要」は、今度のお正月に限り、実施致しません。

会員・受講者の方々には既にお知らせしていますが、年明けの1月6日(土)・7日(日)・8日(月・祝)の三日間、新春特別行事として、ゲシェー・ソナム・ギャルツェン師による「白ターラーの長寿灌頂」、「サラスヴァティー(弁財天)の許可灌頂」、「財神ザンバラの許可灌頂」を厳修します。案内書・申込書は、近日中に作る予定です。

なお、12月の大阪教室は、予定どおり24日(日)にクンチョック・シタル師の担当で実施します。

12月 2日(土) ツォンカパ大師御縁日法要

チベット暦の10月25日(今年の場合、新暦の12月12日)は、宗祖ツォンカパ大師が御入滅の理趣をお示しになった御縁日で、「ガンデン・ガチュー」といいます。
ツォンカパ大師は、チベット仏教史上随一の大学僧・大聖者として数々の偉業を成し遂げ、1419年10月25日に示寂されました。後世、この有縁の御命日に大師の遺徳を偲び、大がかりな法要を厳修するという習慣が確立され、現在もチベット仏教圏で広く行なわれております。ガンデン・ガチューの夜は、家々の仏壇や窓辺に灯明を点し、幻想的な雰囲気の中で祈りの時間を過ごします。
ポタラ・カレッジ東京センターでは、次の要領で「ガンデン・ガチュー法要」を厳修致します。どなたでも自由に御参加いただけますので、皆様お誘い合わせのうえいらっしゃってください。
 導師:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン
 日時:12月12日(火)午後7時45分〜9時15分頃(開場午後7時30分
◎ 『甚深道たる上師供養儀軌』(ポタラ・カレッジ叢書6)や『チベット仏教常用経軌集』(ポタラ・カレッジ叢書3)をお持ちの方は御持参ください。

11月15日(水) 修習次第のコース、間もなく開講!

ポタラ・カレッジ東京センターの定期講習「瞑想教室 修習次第」が、11月19日(日)から開講します。
残念ながら中止となってしまいましたが、ダライ・ラマ法王猊下による今秋の来日御法話のテーマに予定されていた『修習次第・中篇』を、瞑想の実践も交えながらじっくり学修するチャンスです。詳しい情報は、こちらを御覧ください。

11月 7日(火) ギュトゥー寺のレポート掲載

だいぶ日にちが経ってしまいましたが、8月にゲルク派の密教専修道場ギュトゥー寺(北インドのダラムサラ近郊)を訪れ、「チャクラサンヴァラ」ルーイーパ流の我生起と究竟次第などについて学修したときの御報告をアップしました。
こちらです。
お暇なときにでも、御笑覧ください。

ギュトゥー寺については、既に2012年2014年のレポートを掲載しており、学修した中身を除いては、今回も大体似たような話になってしまいます。しかも、具体的な学修内容は、密教に関することなのであまり詳しくは書けません。
そこで今回は、少し趣向を変え、旅行の情報も交えながら、写真を多めに掲せてレポートしてみました。
一気に書くと長くなるため、「ヤマーンタカ親近行」の時と同じように、ページを分けて順次アップしてゆきたいと思います。たぶん、合計3ページぐらいになるのではないかと予想しています。なるべく、年内完結を目指すつもりです。

11月 1日(水) 11月の特別講習

初冬の特別講習「観自在菩薩の功徳と真言念誦法」を、ポタラ・カレッジ東京センターで11月23日(木・祝)に実施します。時間は午前11時~午後5時、担当はクンチョック・シタル師です。

六字観自在

観自在菩薩を拝む功徳などについて説明し、その六字真言「オン・マニ・ペーメ・フーン」を誦える修行法を平易に解説します。教材は、成就者タントン・ギェルポの「大悲観自在の修習念誦法 ドクン・カーキャプマ」です。これは六道輪廻の衆生を順にイメージし、その全ての救済を観自在菩薩に祈願しつつ、六字真言を誦える行法です。自己の頭頂に本尊を観じるやり方で、我生起ではありませんから、密教の灌頂を受けていなくても実修できます。詳しい情報は、こちらを御覧ください。

10月30日(月) 講話中止のお知らせ(11/1更新

10月30日付でお知らせしたNPO法人ジュレー・ラダック主催のイベント「しあわせな生き方のヒント」に於けるポタラ・カレッジのゲシェー・ソナム師とクンチョック・シタル師の講話(11/4・5・7)は、中止となりました。
講師のラダック人高僧が当日までに来日できなくなったため、主催者の依頼で急遽代役を引き受けましたが、その後御本人が予定どおり到着できるようになったという経緯です。
なので、イベント自体は開催されます。詳細は、ジュレー・ラダックのサイトを御覧ください。
http://julayladakh.org/?p=3357#more-3357

10月21日(土) 10月の定例法要は29日に実施

ポタラ・カレッジ東京センターの定例法要は、原則として毎月第4日曜の夕方から厳修しておりますが、22日(日)の夜は台風の影響が予想されるため、一週間延期して10月29日(日)午後6時45分から実施することに致します。
なお、22日(日)の定期講習各クラスは、予定どおり行ないます。今期もまた、よろしくお願いします!

10月17日(火) 密教に必要な感性と想像力

昨日の記事で「仏陀の智慧は凡夫の理解を遙かに超えた境地」と書きましたが、密教の本尊瑜伽では、凡夫の初心行者の段階から、自分自身を本尊=仏陀の立場に置いてあらゆる物事を認識してゆく修行をしなければなりません。それも、最初は一座の瞑想の中で出来るようにし、やがて行住座臥にその状態を維持することを目指すべきです。
つまり、現実には凡夫である行者が、仏陀の完全な直観認識の智慧が体験しているであろう世界を想像し、自己の意識の面でそのように思念する・・ということです。

しかしこれは、ちょっと考えただけでも、無謀すぎると思ってしまいますよね:
私のような凡夫が、僅かな知識を頼りに仏陀の境地を想像したところで、それは自分勝手な妄想にしかならないでしょう。そんなものをいくら瞑想しても、正しい修行になるはずがありません。

こう考えることにより、灌頂や伝授の大切さを、よく理解できるでしょう。
まず、仏陀から連綿と師資相承されてきた加持力を伴う灌頂を、真正な上師から受けることで、本尊瑜伽を学修する資格が得られます。灌頂の中で授かった菩薩戒や三昧耶戒、その他の誓約を堅持することで、密教行者としての心の正しい方向性が定まります。
そのうえで、タントラに説かれている教えを根拠に、「瞑想すべき仏陀の境地」について学びます。これは凡夫の人間に分かる言葉で表現されたものだから、実際に仏陀が御覧になっている世界そのものではありません。しかし、私のような凡夫の初心行者が本尊瑜伽で修行すべき内容として、他ならぬ仏陀御自身が私たちのために説いてくださった内容ですから、これに従って修行すれば間違いないわけです。
タントラの言葉そのものだけだと、初心行者には難解すぎる場合が多いのですが、昔の大聖者たちがタントラの教えをもとに編纂した成就法や註釈などに頼ることで、私のような低い次元の初心者でも、何とか本尊瑜伽を実修できるようになります。

ですから私たちは、タントラや成就法や註釈などの伝授を受け、内容を正しく学んで論理的に考察し、十分な納得を確立することが大切です。このプロセスをきちんと行なうことで、自分勝手な妄想に陥る危険性を排除できます。
本尊瑜伽の瞑想では、仏陀の完全な直観認識の智慧が体験している世界を、所依と能依の曼荼羅として観じます。いま自分の置かれている環境世界は、所依曼荼羅(楼閣等)です。自分自身や周囲の衆生は、能依曼荼羅(諸尊)です。これをありありと修習するには、正しい理解に基づいた豊かな想像力が欠かせません。
特に無上瑜伽タントラの本尊瑜伽では、楽空無差別ということを意識すべきです。所依と能依の曼荼羅を修習しているとき、見ること、聞くこと、嗅ぐこと、味わうこと、触れること、考えること・・全て大楽の体験だと思念します。そして、これら五感や意識の根底にある微細な幸福感(倶生大楽)が、空性を直観的に覚っている・・と思念するのです。
本尊瑜伽を修習する密教行者は、五感や意識の感性を豊かにし、例えば美しい景色を見たり、好きな音楽を聞いたり、そのほか何でもよいのですが、そういうときに感じる幸福感を大切にすべきでしょう。その対象を実体視して執着するという粗大化の方向を辿るのではなく、その感覚を支えている微細な意識へ心を向けるのです。

10月16日(月) 目指すべきは直観認識

前の記事で論理的思考の重要性を強調しましたが、しかしチベット仏教の修行は、論理ばかりが巾を利かす理屈っぽい世界ではありません。
大乗仏教の修行で目指すべき境地、つまり仏陀の覚りは、完全な直観認識の智慧です。そこに、論理的な思考が介在する余地は見いだせません。

しかしながら、そうした仏陀の境地が最終目標だとしても、私のような低い次元の凡夫は、最初から完全な直観認識を目指すことなど全く不可能です。それは、凡夫の理解を遙かに超えた境地だからです。

では、どうすればよいでしょうか? 
仏陀の完全な直観認識を実現するためには、所知障(煩悩の薫習)を断じなければなりません。所知障を断じるには、煩悩を種子から断じなければなりません。煩悩を種子から断じるには、直観的な空性了解が必要です。直観的な空性了解を得るには、空性を対象とする止観を徹底的に修習しなければなりません。そのためにはまず、空性について論理的に正しく理解する必要があるわけです。
このように上から下へ辿っていった流れの中で、空性了解に関していうと、止観を徹底的に修習する段階(加行道)は、まだ直観認識ではありません。だからといって、空性について学んだり考察している段階(資糧道)のように、あれこれ論理的に思考を巡らせて散乱している状態でもありません。そのように考察した結果で得られた空性理解に一点集中し、瞑想を重ねてゆくことが、加行道に於ける主な修行です。

その加行道さえ、学道へ本格的に入っていない私の如き初心行者にとっては、遙かに高い境地の話となります。
しかしながら、空性了解のことは別にしても、「まず論理的に考察して正しい理解を確立し、それに心を集中して瞑想を重ね、その結果で得られた体験的な証得を行住座臥に応用してゆく」という枠組みは、帰依・出離・慈悲・菩提心など、修行の様々なテーマに適用できます。これらは、初心行者の段階から、順に取り組んでゆくべき課題です。

帰依を例にとってみれば、帰依の対象たる三宝の特長や、帰依の必要性、心のどういう在り方が正しい帰依なのか・・・といった事柄をよく理解していなければ、単なる盲信になってしまいます。だからまず、論理的に考察することが不可欠です。
しかし、それだけでは足りません。本当に帰依の心を体得するためには、帰依をテーマに瞑想を重ねる必要があります。それによって目指すのは、単なる理屈ではない、体験的な帰依の心を会得することです。

10月12日(木) 論理的思考の重要性

9月22日の記事で紹介したとおり、秋季特別講習 「僧院に於ける問答の修行」を、14日(土)にポタラ・カレッジ東京センターで実施します。担当は、クンチョック先生です。

チベット仏教の論書や高僧の法話でよく引用される釈尊のお言葉として、二つの有名な阿含があります。
まず、仏教に於ける救済の在り方について、「仏陀は、衆生の罪を水で洗い流すわけではないし、衆生の苦を手で取り除くわけでもない。また、自らの覚りを他者へ移すわけでもない。そうではなく、真実の教えを説き示すことにより、衆生に覚りを得させるのである」とおっしゃっています。仏陀が説いた真実の教えを私たちが理解し、それに従って自分自身が修行を実践しなければ、根本的には何も解決しないわけです。
次に、その教えを正しく理解するため、どのようにアプローチすべきかについて、「比丘や智慧者たちは、〔純度を確かめるために〕金を炙ったり切断したり研磨する如く、よく観察して私の教えを受け入れるべきであり、尊敬のゆえに受け入れはいけない」とおっしゃっています。信心だけではなく、論理的な思考が必要不可欠だということですね。

そのように大切な論理的思考法を身につけ、それによって教えを考察・吟味するための手段が、僧院に於ける問答の修行なのです。

10月 2日(月) 秋からの定期講習の御案内

ポタラ・カレッジ公式サイトに、秋からの定期講習の御案内ページを掲載しました。
こちらです。
受講のお申し込みも、このページからできます。

会員の皆様へは、今週後半に、紙の案内書・申込書を郵送します。
会員以外の方にも、御依頼があればお送りしますので、遠慮なくおっしゃってください。
お問い合わせ等は、info@potala.jpまで。

9月23日(土・祝) グルプージャの通信受講も開始

13日の記事にまとめて書ければよかったのですが、つい最近のミーティングで急に方向性が固まったので (汗)
もう一つ追加、今秋の新規開講コースです。

片仮名で学ぶ仏典のチベット語 グルプージャ 〔ガワン・ウースン担当〕
通信受講専用コース】10月下旬開始 6箇月コース
7月から始めた短期コース「片仮名で覚える仏典のチベット語」が好評だったので、今回は6箇月コースとして開講! 定例法要など様々な機会に読誦するパンチェン・ラマ一世の『グルプージャ(上師供養)儀軌』全篇を教材にします。

9月22日(金) 10月の集中講座・特別講習

ポタラ・カレッジ東京センターの定期講習、今期は9月30日(土)で終了となります。そして来期は、10月22日(日)から始まります。
10月上旬~中旬の休講期間中には、次の行事を予定しています。

1.秋季集中講座 ナーロー六法 Ⅴ
宗祖ツォンカパ大師の『甚深道ナーロー六法教導次第・三信具足』をダライ・ラマ十四世法王が伝授した際の講伝録をもとに、チャンダリー、幻身、光明、ポワ、トンジュク、中有という六種の秘訣について考察します。
今回は、チャンダリーのうち「有瓶風の修習法」からです。前回まで受講していない方でも、資格を満たしていれば参加できます(以前の録音データを御希望の方は、通信受講の扱いで提供可能です)。
 講師:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン
 日時:10月7日(土)・8日(日)・9日(月・祝) 午後1時~6時
 受講資格:無上瑜伽タントラ大灌頂受法者限定。

2.秋季特別講習 僧院に於ける問答の修行
チベット仏教の僧院に於ける修行の重要な要素となる問答について、その仕組みを紹介します。仏教を実践的に会得するためには、まず教えを聴聞して知り、次に知った内容を徹底的に考察・吟味して十分に納得し、そのように納得した内容を繰り返し瞑想して体得する・・・という流れが必要です。その中で問答の修行は、二番めの考察・吟味の、極めて効果的な手段なのです。
今回の特別講習では、僧院の問答でどのようなやり取りがなされているのか、具体的な事例も交えて分かりやすく説明します。併せて、問答に必要な知識として、仏教論理学・認識論の概要にも触れる予定です。
 講師:クンチョック・シタル
 日時:10月14 日(土) 午前11時~午後5時 (途中昼休み1時間)
 受講資格:どなたでも御参加いただけます。

お問合せ・お申込みは、TEL.03-3251-4090、info@potala.jpまで。

9月13日(水) 秋からの新規開講コース

夏休みにインドへ学修に行った年は、どうも事務日程の感覚が緩んでしまうのですが、まもなく9月半ばですから、新しい定期講習について本格的に取り組んでゆかないと相当まずいですよね (汗)
ということで、秋からの新規開講コースを3つ御紹介します!

1.仏教入門 やさしいラムリム 〔クンチョック、ガワン担当〕
第2・第4木曜 午後2時30分~4時【通信受講併用】10/26開始 6箇月コース 
チベット仏教の教理と実践を体系的にまとめた「ラムリム(菩提道次第)」の教えについて、特に初心者向けに分かりやすく説明します。初めてチベット仏教を学ぶ方にお奨め!

2.瞑想教室 「修習次第」の実践 〔ゲシェー・ソナム・ギャルツェン担当〕
毎週日曜 午後3時15分~4時45分 11/19開始 5箇月コース
今秋来日されるダライ・ラマ法王猊下の御法話テーマ、カマラシーラの『修習次第・中篇』に説かれている瞑想を順番に実修します。『修習次第』には、慈悲の瞑想から高度な止観に至るまで、様々な瞑想の教えが凝縮されているので、それらを順にゆっくり丁寧に解説し、実践指導してゆきます。

3.ダルマキールティ「ニヤーヤビンドゥ」の講読 〔クンチョック・シタル担当〕
通信受講専用コース】10月下旬開始 6箇月コース
インドに於ける仏教論理学の大祖師ダルマキールティ(法称)の重要論書の一つである『ニヤーヤビンドゥ(正理一滴)』を、論師ダルモーッタラによる註釈に基づいて読み解いてゆきます。論理学・認識論に御関心のある方へお奨め!

9月 4日(月) ガワン師の共訳書「倶舎論註」刊行

ポタラ・カレッジ専任講師ガワン・ウースン先生の共訳書が、今月末に出版される予定です。

全訳 ダライ・ラマ1世 倶舎論註解脱道解明』(現銀谷史明/ガワン・ウースン・ゴンタ 訳、起心書房ISBN978-4-907022-12-9

倶舎論註

通仏教的な基礎学として日本でもチベットでもよく知られている大論師ヴァスバンドゥ(世親)の『阿毘達磨倶舎論』に対する、ダライ・ラマ一世ゲドゥン・トゥプ大師による詳しい註釈書です。
『倶舎論』の内容の一部は、無上瑜伽タントラの実践理論を学ぶためにも、基礎知識として欠かせません。
部派仏教の煩瑣な哲学としてとかく敬遠されがちな『倶舎論』ですけれど、インドやチベットの諸註釈の成果を踏まえつつ、ダライ・ラマ一世が教理内容を分かりやすく整理している点が、本書の大きな特色といえるでしょう。仏教を本格的に学修するために、必携の一冊です!
詳しい情報は、起心書房のサイトを御覧ください。
http://kishin-syobo.com/

9月 2日(土) 「三宝随念経」の解説

もう9月ですね。夏休みが終わると、年末まで、思いのほか駆け足で月日が過ぎてしまいます。
これからの時期、今年も色々な企画が目白押しで、忙しくなりそうです(汗)。決まったものから、順に御紹介してゆきますね。

まずは、初秋の特別講習三宝随念経の解説」。ガワン・ウースン師の担当です。日時は、9月23日(土・祝)午前11時~午後5時。会場は、ポタラ・カレッジ東京センター。
内容は、チベット仏教の僧院でよく読誦する『三宝随念経(クンチョク・ジェーデン)』Toh.279-281の平易な説明です。この経典は、仏陀・正法・僧伽の功徳を憶念することを説いています。仏法僧の三宝の特長を正しく念じて帰依することは、まさに仏教徒たる証しです。それゆえ、僧院の大本堂に於ける法会などでは、多勢の僧侶たちが声を合わせ、この『三宝随念経』を読誦しています。
今回の特別講習は、仏道修行の基本となる三宝への帰依を、仏陀御自身のお言葉を通じて学ぶ善い機会です。また、僧院で読誦している経典に親しむ契機にもなるでしょう。詳しくは、こちらを御覧ください。
なお、当日は祝日のため、定期講習は全て休講となります。

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