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2013秋の高僧伝授

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ポタラ・カレッジ十五周年記念 2013年秋の高僧伝授
(2013年10月19日最終更新)
お陰様で、全ての行事は無事に成満しました。ありがとうございます。


ケンスル・リンポチェ

◎ ポタラ・カレッジ公式サイトにも、情報が掲載されています(こちらをクリックすると別ウィンドウで開きます)。

このたびチベット仏教普及協会(ポタラ・カレッジ)では、設立十五周年を記念し、ゲルク派大本山デプン寺ロセルリン学堂の前僧院長(ケンスル・リンポチェ)ゲシェー・ロサン・ギャツォ猊下をお招きし、平成25年10月5日から14日にかけてポタラ・カレッジ東京センターで、貴重な教えの数々を授けていただきました。ケンスル・リンポチェは、仏教哲学の第一人者として、僧院での教学指導に長年携わってこられた偉大なラマです。
今回の伝授の中心となったのは、仏教論理学の大祖師ダルマキールティが説いた『量評釈』の中でも実践修行に関連深い第二品の講伝、及び中観帰謬論証派の大祖師チャンドラ・キールティが説いた『入中論』の講伝です。当たり前のことですが、こうした大論書の教えは、簡単に学び尽くせるものではありません。しかし、その道の第一人者であるラマから伝統的な方法で講伝を受け、それをもとに様々な機会に学ぶ努力を重ねてゆけば、単なる知識としてではなく、解脱や覚りのために役だつ智慧の資糧として体得できるはずです。

1.『量評釈』第二品の講伝
10月5日(土)・6日(日)午前11時〜午後6時
 インド仏教論理学を集大成した大論師ダルマキールティ(法称)の主著『量評釈』のうち、量成就品第二についての、伝統的な方法による講伝です。量成就品第二は、前世や来世の存在、解脱や一切智の可能性などを論証する内容で、仏道修行の実践と深く関連しています。こうしたテーマは、「ラムリム」の教理・実践体系を支える理論的な柱です。私たちは、それらを目で見て確かめられませんけれど、論理的に正しく納得して確信を得られれば、自信を持って修行の実践に取り組むことができるはずです。

量評釈講伝
「量評釈」の講伝をお授けになるケンスル・リンポチェ。

※ 『量評釈』第二品の内容をさらに詳しく学ぶため、東京センターの秋からの定期講習でも、新コースを開講します(毎週土曜午後5時~6時30分、通信受講併用方式、ガワン・ウースン師担当)。


トルマ作り
薬師如来の許可灌頂のため、トルマを作っているところです。

2.薬師如来の許可灌頂 【一般向の内容です】
10月8日(火)午後6時30分〜9時
 一切衆生の身心の病を癒すことを誓願して成仏した薬師如来と結縁する許可灌頂です。自分や家族の当病平癒・身体健全を祈ってこの許可灌頂を受けることができますが、それで得られた御利益を生かして善行を積み、大乗仏教の修行の道を進もうと心掛けることが大切です。

薬師如来

3.道の三要訣(ラムツォ・ナムスム 【一般向の内容です】
10月9日(水)午後6時30分〜9時
 「道の三要訣(ラムツォ・ナムスム)」は、ゲルク派宗祖ツォンカパ大師が直弟子に与えた短い教誡で、「ラムリム」の要点を出離・菩提心・正見の三者に集約して説いています。これらは、帰依とともに顕密共通の道の最重要点であり、密教の門へ入るために欠かせない要素です。
* 参考図書:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン『チベット仏教 文殊菩薩の秘訣』(法蔵館)

4.ロジョン・トゥンドゥンマ(七つの心の訓練 【一般向の内容です】
10月10日(木)午後6時〜9時
 「ロジョン」は、自己中心的な心を訓練し、菩薩の利他心へ転換してゆく秘訣です。その中でも、ゲシェー・チェカワの『ロジョン・トゥンドゥンマ』は、あらゆる問題の根源が自己愛着であると明示し、それを対治する心の訓練法を説き明かしています。大乗仏教の修行のためにはもちろん、日常生活にも役だつ教えです。
* 参考図書:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン『チベット密教 心の修行』(法蔵館)

5.文殊菩薩の許可灌頂 【一般向の内容です】
10月12日(土)午後1時〜3時
 あらゆる仏陀の智慧を一身に体現する本尊、アラパチャナ文殊と結縁する許可灌頂です。本格的な仏道修行には、空性を覚る智慧が欠かせません。それを獲得する御縁として、この許可灌頂を受法するのは、とても有意義なことです。一般的な学業成就などを祈って受法することもできますが、それで得られた御利益を生かして善行を積み、大乗仏教の修行の道を進もうと心掛けることが大切です。

アラパチャナ橙文殊

※ 文殊菩薩を本尊とする成就法を詳しく学ぶため、秋からの定期講習でも、新コースを開講します(通信受講専用コース、クンチョック・シタル師担当)。

6.『入中論』の講伝
10月13日(日)・14日(月・祝)午前11時〜午後6時
 インド中観帰謬論証派の思想哲学を集大成した大論師チャンドラキールティ(月称)の主著『入中論根本頌』の伝統的な方法による講伝です。『入中論』は、チベット仏教の僧院教育に於いて、中観学の実質的な最重要聖典と位置づけられています。菩薩十地に合わせて十波羅蜜を説いた内容で、特に第六現前地では、中観帰謬論証派の見解が鮮明に提示されています。帰謬論証派の見解に基づく空性理解は、密教の本格的な修行に欠かせないため、こうした中観学の内容を顕密共通の道として学ぶことは大切です。
* 参考図書:『全訳 チャンドラキールティ 入中論』瓜生津隆真、中沢中訳(起心書房)

入中論の講伝を終えて

※ 『入中論』の内容を第一品から詳しく学ぶため、東京センターの秋からの定期講習でも、新コースを開講します(毎週月曜午後6時30分~8時、通信受講併用方式、ガワン・ウースン師担当)。

*     *     *

ポタラ・カレッジ十五周年記念法要
10月12日(土)午後3時30分〜5時30分
 ケンスル・リンポチェ猊下に大導師をお務めいただき、チベット仏教普及協会(ポタラ・カレッジ)の設立十五周年記念法要を厳修。法要では、「般若心経」や「二十一尊ターラー礼賛経」などを全員で読誦するとともに、ケンスル・リンポチェから御講話を授けていただきました。

十五周年祝賀パーティ
10月12日(土)午後6時30分~8時30分
 ケンスル・リンポチェの御臨席を仰ぎ、ポタラ・カレッジの十五周年祝賀パーティを開催。リンポチェとともに、インド料理を囲んで歓談のひとときを過ごし、日本人とチベット人の有志がチベットの歌を披露しました。

チベットの歌  

パーティ会場:インド料理「ムンバイ」丸の内店
http://www.mumbai.co.jp/maru/map.html

【関連行事、その他の情報】

事前講習「仏教論理学と中観学の基本」クンチョック・シタル師担当
9月23日(月・祝)午前11時~午後5時
仏教論理学と中観学の基本について分かりやすく説明。特に、これらの学問分野で当然のように用いられる専門用語について、重要なものをピックアップして紹介しました。ケンスル・リンポチェの講伝で通訳を担当するクンチョック師自身による準備講習なので、講伝の場に於ける理解の助けになったと思います。

9月30日(月)、伝授会場の浄化と荘厳を行ない、準備を整えました。御奉仕くださった会員・受講者の皆様、ありがとうございます。

10月2日(水)、ケンスル・リンポチェ猊下と承仕ニマ・ツェリン師、デリーより成田空港へ無事に御到着されました。

10月19日(土)、ケンスル・リンポチェ猊下と承仕ニマ・ツェリン師、成田空港からデリーへ御出発されました。


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