ポタラ・カレッジ齋藤保高の個人サイトです。チベット仏教の伝統教学について、質の高い情報を提供します。

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このページは、数日おきに更新します。
ブログのように、新しい記事を上に加えてゆきます。
古い記事は、2~3箇月程度で、過去のブログのページへ移します。
ポタラ・カレッジの近況報告や行事に関することなど、最新の情報を書きますから、是非頻繁にチェックしてみてください。

1月14日(月・祝) 「ツォンカパのチベット密教」重版

ツォンカパのチベット密教

拙著『ツォンカパのチベット密教』(大蔵出版2013年)が、お蔭様でこのたび重版となりました。読者の皆様に、心より篤く御礼申し上げます。
今後2年ぐらい、主な大型書店の仏教書コーナーで常備される予定です。無上瑜伽タントラの灌頂を受けている方には、是非お勧めです!
こうした地味な図書を、品切れとなる前に重版してくださった大蔵出版の関係者各位に、敬意と感謝を捧げたいと思います。
この本についての詳しい紹介は、こちらのページを御覧ください。


1月11日(金) チベット暦カレンダー

チベット医学暦法研究所(メンツィーカン)のカレンダーが、ポタラ・カレッジ東京センターに入荷しました。
チベット暦2146己亥年は、1月が閏月となり、13箇月あります。元旦(ロサル)は、新暦2019年2月5日。祈願大祭(ムンラム・チェンモ)の1月15日は、新暦2月19日。サカダワの4月15日は、新暦6月17日。初転法輪御縁日の6月4日は、新暦8月4日。ラパプ・トゥーチェンの9月22日は、新暦11月19日。ツォンカパ大師600年御遠忌にあたる御縁日(ガンデン・ガチュー)の10月25日は、新暦12月21日。大晦日は、新暦2020年2月23日となります。

TMAI2019カレンダー

仏画の主尊は白ターラー、上の中央は釈尊、向かって左はグル・リンポチェ、右はツォンカパ大師、左下は無量寿、右下は尊勝仏母。

2019年1月1日(火) 謹賀新年

本年は、宗祖ツォンカパ大師の六百年御遠忌にあたります。偉大な祖師の御恩に思いを馳せ、その珠玉の教えを顧みる善い機会です。
ポタラ・カレッジとしても、ツォンカパ大師の教えの深い内容を探求してゆけるよう、様々な工夫と努力を重ねたいと思います。

個人的な事柄では、拙著『ツォンカパのチベット密教』(大蔵出版)と『チベット密教 修行の設計図』(春秋社)が、年明け間もなく重版になる予定です。
また、総本山善通寺で担当させていただく講座「チベット密教入門 修行の設計図」が、5月から始まります(初回は5月9日と10日の両日)。甚だ微力ではありますが、気を引き締めて精進して参りたいと思います。

今年も、どうかよろしくお願い致します!
皆様にとって幸多き一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

2018年12月30日(日) 善いお年を

10月の「ポタラ・カレッジ20周年パーティ」で素晴らしい歌声と演奏を聴かせてくれたチベット人アーティストTENZIN KUNSANGのライブを、きのう聴きに行きました ♬ ナマステ楽団(ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ+末森英機)とのコラボレーション、会場は曙橋のチベットレストラン&カフェ「タシデレ」。インドのパーカッション=タブラとの共演で、独特のグルーヴ感が醸し出され、とてもよかったと思います。あと、タシデレの軽食プレートとバター茶が、すごく美味しかった ^^  

TENZIN KUNSANG @TASHI DELEK

さて、2018年もあっと言う間に終わってしまいましたね(汗)
今年は、ポタラ20周年行事などに明け暮れた一年でしたが、個人的には大した成果もないまま、月日ばかりが足早に過ぎ去って年末を迎えることになりました。ただそんな中でも、幾つかの素晴らしい御縁があったので、それらを生かしつつ来年はもっと頑張らなければ・・と思っております。

本サイトを御覧くださっている皆様に、心から篤く御礼申し上げます。来年もまた、よろしくお願い致します。
どうか、善いお年をお迎えください。

12月20日(木) 年末年始の休講

ポタラ・カレッジ東京センターの定期講習は、12月23日(日・祝)から1月6日(日)まで、年末年始の休講となります。
その間、東京センターに於ける事務取り扱いも<お休みさせていただきます。御用は、info@potala.jpにて承わります。

12月 9日(日) 年末特講「パンチェン死者の書」

ポタラ・カレッジ東京センターの年末特別講習パンチェン・ラマの死者の書」を、12月24日(月・休)午前11時~午後5時に実施します。担当は、ガワン・ウースン師です。詳しくは、こちらを御覧ください。
「パンチェン・ラマの死者の書」は、パンチェン・ラマ一世チューキ・ギェルツェン大師がお説きになったもので、本来は『中有隘路の救度祈願(パルト・タンドゥル)』といいます。中有の狭い道を通って輪廻から解脱する方法が提示され、これを読誦して修習を重ねることにより、死の恐怖を克服する勇気が得られます。人生の集大成として望ましい心安らかな臨終を実現すべく、元気なときから修行を積むための教えです。
なお、『中有隘路の救度祈願』の和訳は、こちらのページを御参照ください。

11月26日(月) ツォンカパ大師御縁日法要

チベット暦の10月25日(今年の場合、新暦の12月2日)は、宗祖ツォンカパ大師が御入滅の理趣をお示しになった御縁日で、「ガンデン・ガチュー」といいます。ツォンカパ大師は、チベット仏教史上随一の大学僧・大聖者として数々の偉業を成し遂げ、1419年10月25日に示寂されました。後世、この有縁の御命日に大師の遺徳を偲び、大がかりな法要を厳修するという習慣が確立され、現在もチベット仏教圏で広く行なわれております。ガンデン・ガチューの夜は、家々の仏壇や窓辺に灯明を点し、幻想的な雰囲気の中で祈りの時間を過ごします。
ポタラ・カレッジ東京センターでは、次の要領で「ガンデン・ガチュー法要」を厳修致します。どなたでも自由に御参加いただけますので、皆様お誘い合わせのうえいらっしゃってください。
 導師:クンチョック・シタル
 日時:12月2日(日)午後6時45分〜8時15分頃(開場午後6時30分
◎ 『甚深道たる上師供養儀軌』(ポタラ・カレッジ叢書6)や『チベット仏教常用経軌集』(ポタラ・カレッジ叢書3)をお持ちの方は御持参ください。

11月21日(水) 聖観自在行法解説、12/1に再実施

前記事の4で紹介した11/23「聖観自在菩薩の行法解説」は、満員のため申し込みを締め切りました。

受講希望者が大勢いらっしゃるため、12月1日(土)午後5時15分〜8時15分に、全く同じ内容で再度実施することになりました。
12月1日は、まだ十分に空きがありますから、今からでもお申し込みいただけます。

11月16日(金) ダライ・ラマ法王来日御法話の復習

御承知のように、ダライ・ラマ法王猊下が2年ぶりに来日なさってくださり、3日間の御法話が横浜で行なわれています。
法王が様々な御法話の機会に強調されているように、仏教の教えは、短時間の法話を聴聞しただけでは、本当に自分のものとはなりません。御法話を善き御縁として、法王から受けた教えの中身を詳しく吟味し、地道に学んで実践を重ねてゆくことが肝要です。
ポタラ・カレッジでは、今回の「2018年来日御法話」参加者の方々を主な対象として、復習のための定期講習新コースや特別講習を実施します。詳しくは、各講習名をクリック(タップ)し、ポタラ公式サイトの該当ページを御覧ください。

1.瞑想教室 修習次第 〔担当:ゲシェー・ソナム・ギャルツェン、ガワン・ウースン〕
日曜 午後3時15分~4時45分 11月18日開講(H31.3月末まで
 ダライ・ラマ法王来日御法話のテーマである大論師カマラシーラの『修習次第・中篇』に説かれている瞑想を、順番に説明しながら実修します。『修習次第』には、慈悲の瞑想から高度な止観に至るまで、様々な瞑想の教えが凝縮して説かれているので、それらを順にゆっくり丁寧に解説し、実践指導してゆきます。 ※ 本コースは、ダライ・ラマ法王来日御法話に合わせ、11月18日(日)から開始します。

2.ツォンカパ「縁起賛」の解説 〔担当:ガワン・ウースン〕
火曜 午後6時30分~8時 11月20日開講(H31.3月末まで
 『縁起賛(テンデル・トゥーパ)』は、縁起の法を説示した教主釈尊の偉大な功徳を礼賛するため、ゲルク派宗祖ツォンカパ大師がまとめた短い偈頌です。本コースでは、18世紀の大学僧チャンキャ・ルルペー・ドルジェによる註釈などをもとに、『縁起賛』の教えを懇切丁寧に紐解きます。通信受講併用なので、遠方の方も受講できます。 ※ 本コースは、ダライ・ラマ法王来日御法話に合わせ、11月20日(火)から開始します。

3.ツォンカパ「縁起賛」の解説 〔担当:クンチョック・シタル〕
土曜 午前11時~12時30分 開講中(H31.3月末まで
 今年4月に開講した『縁起賛』のコースです。 本コースでは、ダライ・ラマ14世法王御自身の講伝録をもとに、『縁起賛』の内容を平易に解説しています。今回11月から参加する方のため、根本頌だけ冒頭から復習した後、先へ進む予定です。通信受講併用なので、遠方の方も受講できます。 

4.特別講習 聖観自在菩薩の行法解説 〔担当:クンチョック・シタル〕
11月23日(金・祝) 午後2時~5時
 ダライ・ラマ法王が今回の来日御法話の中でお授けになった「聖観自在菩薩の灌頂」に則し、法王が用いられた灌頂儀軌(ミンドゥリン・テルダク・リンパのテルマ『大悲世自在九尊の灌頂儀軌 最勝なる聖者の御歓喜の門』)を参照しながら、本尊や曼荼羅の観想法、真言の念誦法などについて平易に解説します。この特別講習は、事前のお申し込みが必須です。   

11月 7日(火) 来年から善通寺の講座担当します

来年から、真言宗善通寺派の総本山善通寺(香川県)の勧学院にて、拙著『チベット密教 修行の設計図』(春秋社)をテキストとする「チベット密教入門」の講座を担当させていただくことになりました。まだ日程も決まっていませんが、たぶん2019年の5月頃からになると思います。鬼が笑うような話ですね (^^
でも、せっかく予告版の案内書を作っていただいたので、とりあえず御報告しておきます。主な対象は僧侶の方々(宗派は問わず)ですけれど、一般の方々も参加可能だそうです。来年になって、詳細が決まったら、またお知らせします。

総本山善通寺は、弘法大師空海の御誕生の地に、今から約1200年前に創建された名刹です。チベット仏教のゲルク派でいえば、宗祖ツォンカパ大師御誕生の地に建立された大本山クンブム寺が、似たような位置づけになるかもしれません。

善通寺・薬師如来曼荼羅(Photo:J.Sato)

会場の西院遍照閣には、薬師如来の砂曼荼羅が安置されています。善通寺創建1200年を記念し、2006年、大本山デプン寺の僧侶たちが作壇したそうです。
今回の講座の中で、生起次第の回(第7章)には、この曼荼羅を実地に拝観しながら、楼閣の構造などを説明したいと思います。

10月22日(月) 祝賀パーティの御報告

10月20日(土)の夕方、ポタラ・カレッジ20周年記念法要に引き続き、近くのcafe 104.5で開催した祝賀パーティ
こちらも、お蔭様で、盛会となりました。御参加くださった皆様、本当にありがとうございます! 

まず、会長ゲシェー・ソナム・ギャルツェンが御挨拶のスピーチをしてから、顧問の牧野聖修先生(人権財団理事長、元衆議院議員)に、乾杯の音頭をとっていただきました。牧野先生は、ダライ・ラマ法王と初めて会見されたときの御様子や、ポタラ・カレッジ黎明期のお話など、貴重なエピソードの数々を披露してくださいました。ポタラ・カレッジのような小規模な仏教団体が、20年間にわたり滞りなく活動を続けてこられたのは、先生の御助力の賜物にほかなりません。

TENZIN KUNSANG
TENZIN KUNSANG ライブパフォーマンス(Photo:M.Miyoshi)

パーティの後半は、チベット舞台芸術研究所(TIPA)出身のアーティスト、テンジン・クンサンによるチベット伝統音楽のライブパフォーマンス ♬ クンサンさんの力強く情感に溢れる歌声と演奏は、とても素晴らしいものでした!

そして、このパーティを楽しく盛り上げてくれたのが、ポタラ会員のDJ TOZAWAです ♪ 洗練されたラウンジスタイルのプレイで、リラックスして和める雰囲気になったと思います。

DJ TOZAWA
DJ TOZAWA プレイング (Photo:T.Tozawa)

お帰りの際、参加者の皆様には、カタ(チベットの儀礼用スカーフ)とともに、開運成就の記念品をお持ちいただきました。中身は、ヒミツです(笑) 

20周年祝賀パーティ
お開きにあたり、ゲシェー・ソナム先生と、記念品の説明をしているところです ^^; (Photo:M.Miyoshi)

※ パーティ会場では、自分で写真を撮ることがほとんど出来なかったため、会員の三好光晴さんと戸沢年さんの御厚意により、写真を提供していただきました。ありがとうございます。

10月21日(日) 20周年記念法要厳修

昨日、お蔭様で「ポタラ・カレッジ20周年記念法要」を無事に厳修することができました。御参加くださった皆様、御奉仕くださったボランティアの方々に、随喜と感謝を捧げたいと思います。

法要では、デースィル(チベット式お赤飯)とお茶の御供養の後、ポタラ・カレッジ会長ゲシェー・ソナム・ギャルツェンが御挨拶と活動報告を述べ、引き続き宗教・学術顧問の両先生から御祝辞を賜わりました。
吉田宏晢先生(大正大学名誉教授)は、仏教のあらゆる教えを包括的に学修できる点などから、ポタラ・カレッジで学ぶことの意義を説いてくださいました。
宮坂宥洪先生(智山伝法院院長)は、「ポタラ」が観音の浄土である点から、観自在菩薩による衆生救済の在り方と結びつけてお話ししてくださいました。
吉田先生と宮坂先生は、今日の日本仏教を代表する高僧であり、ポタラ・カレッジにとってはまさに大恩人です。20周年記念法要に御臨席いただき、貴重なお言葉を頂戴できたのは、この上なく有難いことです。

吉田宏晢先生
吉田宏晢先生

法要の場では時間がなくて御紹介できませんでしたが、吉田宏晢先生は、今年の年頭に、後七日御修法(ごしちにちみしほ)で五大尊供養の大役をお勤めになりました。後七日御修法は、正月の8日から14日までの七日間、天皇陛下の御健康と国家の安泰を祈願する真言宗最大の法儀で、弘法大師空海御自身がお始めになったものです。江戸時代までは宮中の真言院にて厳修され、明治以降は総本山教王護国寺(東寺)の灌頂院で行なわれ、真言宗各派本山の御山主様など錚々たる高僧が出仕なさっています。五大尊(五大明王)は、不動明王、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王(ヤマーンタカ)、金剛夜叉明王で、チベット密教の十忿怒明王と共通する要素が多々あります。

法要後の祝賀パーティについては、改めて御報告します。

10月17日(水) 20周年祝賀パーティ御参加の皆様へ

10月20日(土)に開催する「ポタラ・カレッジ20周年祝賀パーティ」についての御連絡です。
基本的に、カジュアルな雰囲気の、立食パーティのスタイルで行ないます。テーブルや椅子も、ある程度御用意しますので、適宜譲りあって御使用ください。
様々なお立場の方々が御参加なさいますが、皆様「チベット」や「仏教」で繋がりのある方ばかりですから、是非楽しい交流のひとときを持っていただければと思います。
会場のcafe 104.5は、場所が分かりにくいので、御注意ください。こちらのマップで、地図の上部に列挙してある駅名をクリックすると、その駅からの行き方が表示されます。

10月15日(月) 六十頌如理論

前の記事で紹介したとおり、ポタラ・カレッジ東京センターの定期講習で、「ナーガールジュナ 六十頌如理論」が、この秋から新しく始まります。クンチョック・シタル師の担当、毎週木曜午後6時30分~8時、10月25日からのスタートです。

チベット仏教の伝統教学で、大祖師ナーガールジュナ(龍樹)の「中観六論書」として挙げられている諸典籍のうち、『根本中論頌』と並んで非常に重要なのが、この『六十頌如理論』です。
中観哲学で諸存在の在り方を表現するキーワードは、勝義諦たる空性と世俗諦たる縁起です。この両者は、いわば一枚のコインの裏と表のような関係になります。
そのうち、『中論』がどちらかというと空性を中心に説いているのに対し、この『六十頌如理論』は縁起を中心に説いているといいます。ですから、大祖師ナーガールジュナ御自身の中観思想を学ぶうえで、『中論』を補完する典籍と位置づけることができるでしょう。
縁起について正しく理解するためには、常辺(実在論)と断辺(虚無論)という二辺(両極端)を排除し、中道の見解を確立する必要があります。それゆえ、『六十頌如理論』は、二辺を排除するための論書とも言われています。

དགེ་བ་འདི་ཡིས་སྐྱེ་བོ་ཀུན།
བསོད་ནམས་ཡེ་ཤེས་ཚོགས་རྫོགས་ཏེ།
བསོད་ནམས་ཡེ་ཤེས་ལས་བྱུང་བའི།
དམ་པ་སྐུ་གཉིས་ཐོབ་པར་ཤོག
ゲワ・ディイー・キェヲ・クン
スーナム・イェシェー・ツォクゾク・テ
スーナム・イェシェー・レーチュン・ワェー
タムパ・クニー・トプパル・ショク
この善により誰であれ
福智二資糧円満し
それより生ずるみ仏の
妙なる二身を得んことを

これは、ポタラ・カレッジの法要などでよくお誦えしている廻向文です(『チベット仏教常用経軌集』p.88参照)。
御存じの方も多いと思いますが、この偈の出典は『六十頌如理論』です。
「福徳の資糧の積集が主な原因となって仏陀の色身が成立し、智慧の資糧の積集が主な原因となって仏陀の法身が成立する」ということの教証として、この偈は、様々な典籍や説法の中で引用されています。

「基・道・果」という枠組みでこの偈を考察するならば、まず基体として、世俗諦と勝義諦という二諦があります。それを前提に、顕密共通の大乗仏教の道として、福徳の資糧と智の資糧という二資糧の積集を修行します。その結果として、仏陀の色身と法身という二身が成立するわけです。
例えば、自分という存在について考えるなら、基体というのは、修行を実践するか否かに関わらない、自然な在り方です。「両親をはじめとする様々な原因や条件など、他との依存関係によって今の自分が存在している」というのが、世俗諦たる縁起です。「そのような自分を自分たらしめている本質的なものを、自分自身の中に徹底的に追求すると、これだと掴めるものは何も無い」というのが、勝義諦たる空性です。
そうした自分が大乗仏教の道へ入り、主に世俗諦の枠組みの中で、布施や持戒などを実践することが、福徳の資糧の積集です。また、主に勝義諦の内容たる空性の了解を深めてゆくことが、智慧の資糧の積集です。
そして、この二資糧の積集という道を修行した結果として、前述のとおり、仏陀の二身が成立するのです。このように、法身と色身の二身は、一人の大乗の修行者が未来に於て同時に一体のものとして成就するのであり、決して別個に存在するわけではありません(色身を報身と応身に分ければ、三身となります)。
こうした枠組みは、顕教の大乗仏教のみならず、密教を正しく理解するためにも非常に重要です。それゆえ、顕密共通の実践理論として、よく学んでおく必要があります。

10月12日(金) 秋からの定期講習の御案内ページ

ポタラ・カレッジ公式サイトに、秋からの定期講習の御案内ページをアップしました。
こちらを御覧ください。

東京センターの定期講習は、10月22日(月)から始まります
新規開講コースは、次のとおりです(他は、現行の内容で継続します)。

1.ナーガールジュナ 六十頌如理論
 木曜 午後6時30分~8時 クンチョック・シタル担当
 ナーガールジュナ(龍樹)による「中観六論書」の一つに数えられる『六十頌如理論』を、チャンドラキールティ(月称)の註釈に沿って読み解きます。『六十頌如理論』の特色は、諸存在の両面の在り方として設定される空性と縁起のうち、特に縁起を詳しく説いている点です。

2.前行道場 帰依と菩提心
 日曜 午後5時~6時30分 ゲシェー・ソナム・ギャルツェン担当
 四つの前行の冒頭に位置づけられ、最も大切な内容である「帰依と菩提心」の行法を伝授し、修行を実践します。3年ぶりの新規開講、四前行を始めるチャナスです!

3.瞑想教室 修習次第
 日曜 午後3時15分~4時45分 ゲシェー・ソナム・ギャルツェン担当
 ダライ・ラマ法王猊下による来日御法話のテーマである論師カマラシーラの『修習次第・中篇』に説かれている瞑想を、順番に説明しながら実修します。法王来日御法話に合わせ、11月18日(日)から開始。

4.ツォンカパ 縁起賛
 火曜 午後6時30分~8時 ガワン・ウースン担当
 ダライ・ラマ法王猊下による来日御法話のテーマであるツォンカパ大師の『縁起賛』を丁寧に紐解き、難解な中観哲学を分かりやすく説明します。法王来日御法話に合わせ、11月20日(火)から開始。

10月11日(木) 三連休の許可灌頂成満

ポタラ・カレッジ20周年記念行事の前半として、10月6日からの三連休に厳修した薬師如来、緑ターラー、護法尊ペルデン・ラモの許可灌頂は、お蔭様で無事に成満いたしました。参加者の皆様、ボランティアで御奉仕くださった方々へ、篤く御礼申し上げます。
インド等の亡命チベット人社会から招聘した高僧や随行僧に頼ることなく、完全に自前で灌頂法儀を厳修できるようになったのは、20年間の経験の蓄積であり、中でも会員ボランティアの方々の精進・努力の賜物にほかなりません。真心から随喜したいと思います。
もちろんこれからも、亡命チベット人社会から高僧をお招きして灌頂や伝授の機会を設けることは、積極的に実施してゆきます。今後とも、よろしくお願いいたします! 

薬師如来許可灌頂壇

10月 4日(木) 秋からの定期講習案内書発送

ポタラ・カレッジ定期講習の案内書・申込書を、会員・受講者の方々へ昨日発送しました(会員継続の御案内を同封する方へは5日に発送予定。また6日~8日の許可灌頂参加者には会場で手渡しします)。印刷所の手違いにより、昨日発送した一部の方へ、内側の紙(pp.3-6の部分)が上下逆に入っている状態で送ってしまったと思われます。御不便をおかけして、申し訳ありません。綴じてはいないので、大変お手数ですが、上下を入れ直して御覧ください。
会員・受講者以外の方へも、御依頼があれば郵送しますので、必要な方は遠慮なくおっしゃってください。公式サイトにも、同じ内容を近日中にアップします。
なお、東京センターの定期講習は、10月22日(月)から開講です。

9月21日(金) ポタラ20周年行事の御案内

会員・受講者の方々へは既に配付済みの内容ですが、「ポタラ・カレッジ20周年記念行事の御案内」の特設ページを、公式サイトにアップしました。
こちらを御覧ください。

日程は、次のとおりです。
10月6日(土)PM 薬師如来(七仏薬師)の許可灌頂
10月7日(日)PM 緑ターラーの許可灌頂
10月8日(月・祝)PM 護法尊ペルデン・ラモの許可灌頂
10月13日(土) 薬師如来の成就法解説
10月14日(日) 緑ターラーの成就法解説
10月20日(土)PM ポタラ・カレッジ20周年 記念法要
10月20日(土)夕方 ポタラ・カレッジ20周年 祝賀パーティ
11月3日(土・祝) 記念講演・ツォンカパ大師の教え 思想と実践
「記念法要」を除く全ての行事は、事前のお申し込みが必要です。
参加御希望の方は、特設ページの下の方に記載されている参加申込方法に従ってお手続きなさってください。

9月18日(水) 「顕教と密教」のお礼

昨日の特別講習、お蔭様で無事終了致しました。わりと地味なテーマでしたが、熱心な受講者の方々が集まり、とても良かったと思います。
御参加くださった皆様、ありがとうございます!

今回は、『サンガジャパン Vol.24 チベット仏教』に掲載された拙稿「ラムリムとガクリム」をもとに、補足を交えながらお話しさせていただきました。
こうした内容を初めてお聴きになる方には少し難しく、長く勉強なさっている方には簡単すぎたかもしれませんが、必ず触れようと考えていた要点には大体言及できたかと思います。

9月12日(水) 特別講習「顕教と密教」

9月も既に中旬、本当に月日の経つのが早いです;
ポタラ・カレッジ20周年記念行事の御案内を、会員の皆様へ昨日郵送しました(会費継続のお知らせがある方は、明日発送します)。
10月の20周年イベント、多くの方々の御参加をお待ちしております!
元会員の方も、この機会に是非いらっしゃってください。懐かしい友達と会えるかもしれません ^^

さて、私の担当する初秋の特別講習「顕教と密教」は、9月17日(月・祝)、もう来週ですね(詳しくは、こちらを御覧ください)。
このテーマは、いろいろ誤解も多いし、とても奥が深いです。
密教の立場から見れば、顕教の内容の多く(全てではないです)は、「顕密共通の道」として設定されます。
そして、この顕密共通の道をよく学んで修練しなければ、密教独特の道(本尊瑜伽など、いわゆる密教らしい修行)へ入ることはできません。これは当然の前提であり、多くのラマたちが厳しくおっしゃっていることです。
しかしそうすると、早合点しがちな人が「密教を本格的に学修するなど、おこがましいことだ」と言いだし、そういう空気を読んで「今生は顕教、密教は来世で」などと語る人まで出て来ます(笑)
本心からそう思っているなら、まあ構いませんけれど、とても勿体ない話ですよ。密教の教え(中でも無上瑜伽タントラ)と巡り会う機会は、極めて稀有であり、いつでも可能だと思ったら大間違いです。
宗祖ツォンカパ大師の御著書などでも、顕密共通の道を修練するのが大前提ですが、それによって一切衆生への大悲が深まれば、必然的に密教の道へ入ることになると、非常に強調しておっしゃっています。これは、菩提心の中身について、自分自身のこととして真剣に考えてゆけば、当然辿り着くはずの帰結です。
だから私たちも、せっかく密教の教えと御縁があるのだから、菩提心を徹底的に修練し、堂々と密教の道を進めるようにしたいですよね!
こうした考えを基調として、今回の特別講習では、初心者の方にも分かりやすいお話をしたいと思います。今からでも、受講申し込みできます(希望者には、通信受講の対応も致します)。

9月 6日(火) 北海道地震のお見舞い

北海道の地震の被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
事態の沈静化と、被害の早期回復を至心に祈念致します。

きのう四大種の乱れの話を書いたすぐ翌日に、再びこのようなお見舞いを申し上げる事態が発生してしまったのは、本当に悲しいことです。
一部回復との報道を見ましたが、全道規模の停電というのは、東日本大震災でも無かった異常事態です。直接被災した方でなくても、生活全般に御苦労が絶えないと思いますが、明けない夜はありませんので、どうか希望を持って頑張ってください!

9月 5日(月) 台風21号のお見舞い

台風21号の被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
事態の沈静化と、被害の早期回復を至心に祈念致します。

この夏は、西日本を中心に、各地で自然災害が続発してしまいましたね。
こうした現象は、様々な原因や条件が組み合わさって発生しているわけですが、要するに四大種(地・水・火・風)の不調和ということです。
個人レベルで四大種のバランスが崩れると、身体に変調をきたします。地球規模で四大種の調和が乱れると、異常気象や地震などを誘発すると考えられます。
いずれの場合も、まず人間の力で対処できることを行なうべきでしょう。しかし同時に、人知を超えた大きな力へ畏敬の念をいだき、仏や神に祈ることも大切だと思います。

自然災害の鎮静や被害軽減のためには、お釈迦様の真言(ティヤター・オーン・ムニムニ・マハームナイェー・ソーハー)やターラー菩薩の真言(オーン・ターレー・トゥッターレー・トゥレー・ソーハー)、さらに摩利支天の真言(オーン・マリツィエー・ソーハー)などをお誦えするとよいといいます。
ダライ・ラマ法王は、『般若心経』の読誦をお勧めになっています。これは、チベット文でも漢文でもよいはずです。

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